遅延・欠航により他のアライアンスの航空会社に振り替えられた場合、マイレージ加算はどうなるのか
空の旅は、事前に予約してある航空会社、飛行ルートで旅ができるのが理想的。
しかしながら、悪天候やストライキ、機材トラブルなどの理由で飛行機が遅延したり振り替えになってしまうということはしばしば起こります。
一つの旅程で航空券を購入している場合、予約便に搭乗することができなくても、振り替え便を手配していただけるため、目的地に到着できない、帰国できないということはございませんが、振り替え便の手配については現地対応となるため、希望がある場合はきちんと意思表示をする必要がございます。(*振り替えについては大手航空会社の場合です。LCCについては各社の対応をご確認ください。)
また、振り替え時にはアライアンスの垣根を超えた発券も可能となるため、ワンワールドからスターアライアンス航空会社へ変更ということも起こります。
ここで心配になるのが、マイレージやエリートポイントの取得について。
予約通りに加算されるのか、振り替えられた便に対応するものとなるのかということです。
私の場合、同一アライアンス内への振り替えは何度か経験していますが、今回初めてアライアンスの異なる航空会社への振り替えとなりましたので、結果をご報告させていただきます。
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予約便が遅延・欠航により振り替えに!別の航空会社に振り替えられた場合どうなるか
今回私が購入していたのはワンワールドのブリティッシュ・エアウェイズ(BA)航空券。
コードシェアではなく自社便運航のルートです。
しかしながら、遅延により乗り継ぎができないと判断され、東京までの航空券を再発券することになりました。
BA便への同日乗り継ぎは不可能ですが、欧州各地から東京へ向かう夜便が複数ございますので、各路線をリストアップ。
発券カウンターで相談したところ、ANAのヒースロー発羽田便を手配していただけることになりました。
BAの成田便からANAの羽田便への振り替えというのは、私にとっては好都合。
しかし、ここで気になるのがマイレージとエリートポイントの獲得について。
BAからJALへということであれば、同じワンワールドですから問題はないかと思いますが、スターアライアンス便へ振り替えとなるとどちらが反映されるのか。
私の場合、BAはシルバー会員(ワンワールド・サファイア)、ANAはスーパーフライヤーズ会員(スターアライアンス・ゴールド)です。
BAの場合、サファイア資格を維持するためには毎年の有償搭乗歴が必要となります。
マイレージだけの問題であれば、BA/ANAどちらに加算されても構わないのですが、エリートポイントの加算は重要な問題。
そこで、BAの公式サイトを確認すると、以下のような記載がございました。
利用するフライトがキャンセル(または中断)され、別の航空会社に振り替えられた場合は、Aviosおよびティアポイントはどうなりますか?
British Airwaysのフライト
Aviosやティアポイントは、ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)の提携航空会社または非提携航空会社に振り替えられたとしても、元のブリティッシュ・エアウェイズの航空券に準じてお受け取りいただきます。
公式サイト:Aviosの事後加算申請に関するFAQ
BAで予約し、BAに加算申請する予定だったマイレージ(Avios)やポイントは、「非提携航空会社」(私の場合はスターアライアンスのANA)に振り替えられたとしても、元の航空券通りに加算されるということですね。
ということで、これで一安心。
帰国便はANA便のヒースロー羽田便を利用させていただきました。
振り替え分は事後加算
航空会社のマイレージは、BA便をBAに加算、ANA便をANAに加算といった自社便の場合、加算されるまでの所要日数は1日~3日程度と非常にスムーズです。
また、ボーディングパスには加算したい航空会社のマイレージ番号が記載されており、エリート会員の場合はNH※G(ANAスターアライアンスゴールド)や BA SILVERなどの記載があるかと思います。
しかし、今回私が発券していただいたロンドンー羽田間のANAのボーディングパスにはマイレージ番号の記載はなく、チケット番号のみ。
帰国後数日経っても自動加算はされないようでしたので、この区間分はリクエストで事後加算させていただきました。
事後加算については、2-3週間後との案内がございましたが、実際には3日で反映。
ANA便搭乗でBAのアビオス(マイレージ)、ティアポイントを無事に獲得することができました。
Original Routing Credit(ORC)
出張などで欧米路線を頻繁に利用するような方の場合、振り替えを経験する機会は多いかと思います。
ヒースローからフランクフルト便へのフライトがBAからルフトハンザになるなど、短距離区間の振り替えについては大きな影響はございませんが、帰国便の長距離路線についてはどの航空会社になるかは重要な問題です。
私は今まで同一アライアンス内での振り替えしか経験したことがなく、帰国便のANAプレミアムエコノミーからスカイチームのエコノミーに提案された際にはお断りさせていただきました。
異なるアライアンスへの振り替えが可能なのであれば、ヨーロッパ~日本区間は非常に多くのルートが考えられます。
割高なANAやJALの航空券を購入している方にとっては別の航空会社への振り替えは嬉しいことではございませんが、私のように安い航空券を購入している場合は、ある意味楽しみでもありますね。(もちろん、新しいチケットを発券するまでの待ち時間や不安、帰国後の事後加算処理など不都合な点もございます)
今回のBAのケースでは、マイレージやポイントの加算について、他アライアンスに振り替えられたとしてもオリジナルで対応していただけることがわかりました。
このことは「Original Routing Credit(ORC)」と呼ばれているそうです。
参考:Original Routing Credit Beginner’s Guide
参考:FAQ: Involuntary Reroute and Original Routing Credit (ORC) Issue
上記のスレッドで様々なパターンがあるということを勉強させていただきました。
航空会社のエリートステータス獲得や維持のために、入念に計画し航空券を購入しているという方もいらっしゃいますので、振り替え時にもオリジナルルートで加算されるのか否かは重要な点ですね。
ラウンジ入室はどうなるのか?
今回のケースでは、ボーディングパスにはワンワールドサファイアもスターアライアンスゴールドの記載もございませんでした。
マイレージ番号が空白のため当然と言えば当然ですね。
このため、ラウンジ入室時には番号が必要になってきます。
ということは、異なるアライアンスに振り替えられた場合、振り替え先のアライアンスのエリートステータスも所有していなければラウンジには入室できないということになるのでしょうか。
幸い私の場合は、どちらも所有していましたのでBAからANAに振り替えられた際、ヒースローのルフトハンザラウンジ入室のため、スーパーフライヤーズカードを提示いたしました。
先日の記事は、このイレギュラーな対応の結果生まれたものです。
今回の旅程では、スターアライアンス便に搭乗する予定はなかったのですが、こういう場合もあるということですね。
まとめ
今年の旅の戦略としては、なるべく多く旅に出る。未訪問の国や都市にチャレンジすることを考えています。
渡航回数を増やすためには航空券はなるべく安くということで、ヨーロッパ線は価格とマイレージ還元を考慮しながら購入しています。
BAのシルバー維持はそれほど重視していないため、ANAに振り替えられ、マイルもANAに加算ということでも問題はなかったのですが、オリジナルへの加算になるということはひとつ勉強になりました。
ただし、再発券時に、別のマイレージカードなどを提示してしまうと混乱することがあるようなので、予約時のままにしておきたい場合は何も提示しないほうが良いそうです。