ANA国際線特典航空券の裏技!異なるゾーンでの旅程はエリアに注意!
今年4月に国際線特典航空券のルールが大きく変更になったANA。
今までの「距離制」から「ゾーン制」に変更になったわけですが、この改正に伴い細かな点がいくつも変更されています。
私自身、実際にルートを考えて発券するまでは理解できていなかった点も多々ございますので、今回は変更により不可になった点、発券できなかった事例についてまとめてみます。
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国際線特典航空券の裏技!片道のような発券はどうなるの?
以前の記事でも取り上げましたが、距離制の頃は、片道のような以下のルートでの発券が可能でした。
例1:往路:東京ーパリ/ 復路:ソウルー東京
例2:往路:東京ーデュッセルドルフ/ 復路:バンコクー東京
参考:ANA 国際線特典航空券の利用条件変更により、裏ワザ発券はどうなる?
このような使い方をされていた方は少数派だとは思いますが、片道だけ航空券が欲しい場合には有効でした。
ANA 提携航空会社特典航空券 ゾーン
ゾーン制に変更になったことで、上記のように国・エリアをそれぞれ分けています。
混乱したルール「往路到着地と復路出発地が異なるゾーンになる場合、必要マイル数は各ゾーンで必要とされるマイル数の2分の1の合算になります。」
提携航空会社特典航空券の利用条件を読んでいきますと、上記の記載がございます。
これだけを読みますと、今までの片道もどき発券も可能なのでは?と思ってしまうのです。
実際に、例として以下のルートが挙げられていました。
往路:東京(ゾーン1)→ホノルル(ゾーン5)
復路:ロサンゼルス(ゾーン6)→東京(ゾーン1)
往路出発地と復路到着地が同じ国(日本)ですからOK。
しかし、往路の到着地(目的地)と、復路の出発地のゾーンが異なります。
必要マイル数が異なるのにも関わらず、このルートはOKなのです。
この点だけを読んで
「ゾーンが異なっても大丈夫なんだ」
と思ってしまった私。
それなら、こんな旅程はどうだろうと作ったのがこちら。
発券不可だったルート
①往路:プラハーフランクフルトーバンコク(ストップオーバー)ー羽田ー関空
②復路:フランクフルトープラハ
上記は距離制であれば可能であった旅程です。
こんな旅程を普通は考えない!というご意見は別にしまして、この旅程の誤りがすぐにご指摘できる方はANAマイラーの上級者であることは間違いありません。
バンコクで遠回りをしているから?
いえいえ、これは今回「改善」になった点です。
乗り継ぎが多い?
いえいえ、これもルール内です。
では、ゾーン制になったことで何がダメだったのか実際にみてみましょう。
提携航空会社特典航空券の必要マイル数を確認
単純往復ではございませんので、日本は(zone1-B)が適用となります。
日本ー欧州の必要マイル数はエコノミーが60,000マイル、ビジネスクラスが95,000マイルです。
「往路到着地と復路出発地が異なるゾーンになる場合、必要マイル数は各ゾーンで必要とされるマイル数の2分の1の合算になります。」
上記から、往路についてはそれぞれ半分の30,000マイル、47,500マイルと見積もりました。
次に復路です。
復路はプラハーフランクフルトと欧州内のため、必要マイル数はエコノミーが30,000マイル、ビジネスクラスが55,000マイルです。
同様に半分に見積もりますと、15,000マイル、27,500マイル。
この結果、往路と復路を合算しましてエコノミークラスであれば45,000マイルで発券可能だと考えたのです。
中身の違いはございますが、チェコのプラハを出発し、プラハに帰ってくるという往復の航空券です。
往路:東京(ゾーン1)→ホノルル(ゾーン5)
復路:ロサンゼルス(ゾーン6)→東京(ゾーン1)
ゾーンの異なるホノルルとロサンゼルスが可能なのだから、大丈夫?
と思ったのが間違いでした。
往路到着地と復路出発地が異なる場合、同一エリア内であることが必要です
「往路到着地と復路出発地が異なるゾーンになる場合、必要マイル数は各ゾーンで必要とされるマイル数の2分の1の合算になります。」
これは間違いありません。
しかし、このルールには加えて以下も考えないといけないのです。
「往路到着地と復路出発地が異なる場合、同一エリア内であることが必要です」
以下がエリア一覧表です。
北米とハワイはゾーンは異なるものの同一エリア「エリア1」に該当します。
しかし、私の旅程の場合、往路の目的地である日本はエリア3、復路の出発地であるフランクフルトはエリア2
このため、利用条件に適合せず、発券することはできないとの回答でした。
往路:欧州ー日本
復路:南アジアー欧州
であれば、エリア3で同一ですのでこのルートは可能となります。
日本出発の場合は
往路:日本ー欧州
復路:アフリカー日本
でもエリア2となるため可能ですね。
まとめ
奥が深いANAの特典航空券ルール。
乗り継ぎや少々イレギュラーな旅程を組まれる場合は、ゾーンに加えエリアのチェックも重要となります。
外資系航空会社のマイレージ制度のように、ANAも国際線の片道発券が可能になることを望みます!