ブリティッシュエアウェイズ(BA)の上級会員制度について知っておきたいこと
ブリティッシュエアウェイズのExecutive Club(BAEC)でワンワールドのエリート会員(サファイア、エメラルド)を目指す前に知っておきたい基本情報をまとめました。
重要なことは基本的には公式サイトに掲載されていますが、私が挑戦する際に知りたかった情報や、後々勉強したこと、複数の方からお問い合わせをいただいた内容など、自身の経験を交えながらご案内していきたいと思います。
尚、文中ではティアポイントをTPs、アビオス(Avios)をマイルと表記することもございますので、何卒ご了承ください。
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会員ランクと特典
ブルー
・一般会員。公式サイトで登録後、ブロンズに昇格するまではブルー会員となります。
ブロンズ(ワンワールド:ルビー)
・ランク達成条件 300TPsかつBAフライト2区間 あるいは BAフライト25区間
・25%ボーナスAvios(マイル)*BA,IB,AA,JL便搭乗時
・出発7日前の事前座席指定無料 *非常口座席と欧州区間内で販売されている持ち込み手荷物限定料金チケットを除く
・Club World,Club Europe、ワンワールドビジネスクラスの優先チェックインカウンターを利用可能
・優先搭乗
シルバー(ワンワールド:サファイア)
・ランク達成条件 600TPsかつBAフライト4区間 あるいは BAフライト50区間
・50%ボーナスAvios(マイル)*BA,IB,AA,JL便搭乗時
・予約時の事前座席指定無料 *非常口座席と欧州区間内で販売されている持ち込み手荷物限定料金チケットを除く
・Club World,Club Europe、ワンワールドビジネスクラスの優先チェックインカウンターを利用可能
・優先搭乗
・ビジネスクラス専用ラウンジの利用
・追加手荷物許容量
ゴールド(ワンワールド:エメラルド)
・ランク達成条件 1,500TPsかつBAフライト4区間
・100%ボーナスAvios(マイル)*BA,IB,AA,JL便搭乗時
・予約時の事前座席指定無料 *非常口座席と欧州区間内で販売されている持ち込み手荷物限定料金チケットを除く
・First、Club World,Club Europe、ワンワールドファースト/ビジネスクラスの優先チェックインカウンターを利用可能
・優先搭乗
・ファーストクラスラウンジの利用
・追加手荷物許容量
・特典フライトの予約枠拡大
・長距離線前のBAエレミススパ利用
・長距離線到着の際のアライバルラウンジ利用
その他、ゴールドよりさらに上のランクとして
Gold GL
Premier
会員がございます。
獲得できるティアポイント(Tier Points)数の確認
BAでエリートステータスを目指すためにはティアポイント(TPs)の獲得が必要です。(ブロンズのBA25フライト、シルバーのBA50フライトコースを選択しない場合)
TPsは公式サイトのAviosフライト計算機で確認してください。
【例①】羽田/成田ーロンドン片道
エコノミー(Q,O,G):20
エコノミー(K, L, M, N, S, V):40
エコノミー(Y,B,H):80
プレミアムエコノミー:(E, T,W):100
ビジネス(R,I,J,C,D):160
ファースト(A,F):240
BA4フライトとは
日本在住の方であれば、フライト数ではなく、ティアポイント数でエリート資格を目指すのが一般的です。
シルバー会員に必要な条件は600TPsかつBA4フライト。
BAフライトとは以下になります。
•British Airways(フランチャイズ航空会社およびBA CityFlyerを含む)が運航するフライト
•他の航空会社が運航するBAコードシェア便
•IBフライト番号でIberia(フランチャイズ航空会社を含む)が運航するフライト公式サイト:ティアポイントについて
それぞれ具体例を挙げてご説明します。
①BAが運行するBA便名フライト
例:BA008便 羽田ーヒースロー線
②BAが運行する他社便名フライト
例:JL7083便 羽田ーヒースロー線 *BA008便のこと
③他社が運行するBA便名フライト
例:BA4600便 ヒースローー成田線 *JL44便のこと
④IBが運行するIB便名フライト
例:IB6800便 成田ーマドリード線
特典フライトや旅行代理店割引運賃、業界割引運賃フライトは対象外です。
BA4フライトは上述のフライトを指しますので、ブリティッシュエアウェイズが運行するフライトである必要はございません。
JALの成田ーフランクフルト線、JL407便は、BA4601便として発券すればBA4フライトの1つとしてカウントされます。
この他、フィンエアーやカンタス航空運航便でもBA便名がついているケースがございます。
・・・・ティアポイントではなくボーナスAvios(マイル)についてのお得な事例・・・・
③については便名の確認が非常に重要になってきます。
例えば、フィンエアー(AY)はAY便名で購入するとエリートボーナスAvios(マイル)が加算されませんが、BA便名で購入するとBA便として扱われるため、シルバーであれば50%ボーナス、ゴールドであれば100%のボーナス加算となります。
(ボーナスとはマイルの話であって、今回のティアポイントの話ではございません。)
どの航空会社・フライトでティアポイントを獲得できるのか~ eligible flights
・ブリティッシュエアウェイズ
・airberlin
・American Airlines
・ Cathay Pacific
・Finnair
・Iberia
・日本航空
・LAN
・マレーシア航空
・カンタス航空
・カタール航空
・Royal Jordanian
・ S7 Airlines
・TAM Airlines
・スリランカ航空
ティアポイントを獲得できるコードシェアフライトの例
・BA便名+BA運航便
・BA便名+ワンワールド運航便
・BA便名+BAコードシェア―パートナー運航便
例:メリディアナ、フライビー、Vueling
・ワンワールド航空会社便名+ワンワールド航空会社運航便
・カンタス航空便名+ワンワールド以外の航空会社運航便(Lクラス以外のジェットスター運航便除く)
→重要なのは、運航会社ではなくフライト便名!(BA〇〇便)
ティアポイントを獲得できないコードシェアフライトの例
・ワンワールド便名+ワンワールドに加盟していないその他の航空会社運航
・その他の航空会社便名+ワンワールド、または他の航空会社運航
例:アラスカ航空便名+アラスカ航空運航便
ティアポイントを貯める
ティアポイント累計年度/membership year dates/Tier Point collection year ends
BAECのティアポイント累計年度、メンバーシップイヤーは会員毎に異なります。
1年間はティアポイント獲得日から12か月周期。
〇月〇日という、〇日まで固定されています。
有効期限/card expiry date
ティアポイントの失効はメンバーシップ年度末
会員ランクカードの有効期限はメンバーシップ年度の翌月末。
累計年度同様に、〇月〇日と定められています。
私のmembership year datesはどこで確認ができるのか?
ティアポイントの累計年度や有効期限は、My Executive Clubで確認できます。
Avios(マイル)数の右側に、マイ・ティアポイントの表示があり、それぞれ日付が記載されているはずです。
また、アプリの場合は、Tier Point collection year ends・Card expiryという表示がございます。
ティアポイント累計年度/メンバーシップ年度はどのようにして決まるのか?
BAECにファーストフライトを加算した時点で、メンバーシップ年度がスタートします。
今までで一番多かったお問い合わせがこちらの質問。
ANAやJALとは異なり、BAECのメンバーシップ年度は1月1日~12月31日ではなく、初めてティアポイントを獲得した日付です。
つまり、アカウントを開設しただけでは、メンバーシップ年度は始まりません。
また、ファーストフライトのポイント獲得日とは、搭乗日ではなく口座に加算が確認できた日付です。
始めてのフライトがBA便であれば、搭乗日の翌日には加算されますので、搭乗日=加算日、スタート日と想定してもよいかもしれませんが、ワンワールド便の場合は加算まで数日かかります。
私の場合、ファーストフライトはカタール航空でした。
このため、反映までに1週間程度かかっており、私のメンバーシップ年度(日付)は搭乗日ではなく、加算日(反映日)となっています。
【例】2017年2月1日にBAのアカウントを開設、2017年3月10日にJALに搭乗、BAにマイル/ティアポイントを登録。3月13日にBAに反映、加算確認。
ティアポイント累計年度:2017年3月13日ー2018年3月12日
メンバーシップの日付はファーストフライトのTPsが加算された時点で固定され、変更することはできません。
いつまでに目標のティアポイントを達成すれば良いのか?
ティアポイント累計年度終了日まで。
終了日のフライトの出発、到着時間について
23時59分に出発:今年のティアポイント累計年度加算
0時01分に出発:翌年のティアポイント累計年度として加算
累計年度の日付は出発日時ベースであり、到着時の時間ではない。
BAの上級会員資格に挑戦したい いつ始めれば良いか?
前述の通り、BAのメンバーシップイヤーは会員毎に異なり、1月1日~12月31日という1年ではございません。
このため、
いつでも好きな時に始めることが可能です。
本日のフライトを加算し、早速スタートするもよし、大晦日からスタートすることもよしです。
しかし、注意しないといけないのは数年前にアカウントを開設し、1度でもフライトのティアポイントを加算していた場合、既にメンバーシップ年度(日付)が固定されています。
過去に加算したことがある方は、My Executive Clubでご自身のメンバーシップ年度がどのように表示されているか確認してください。
累計年度内に次の会員ランクに昇格した場合、事前サービスはあるのか?
次のランクに必要なTPsが貯まり次第、昇格します。(反映までに数日かかることも)
ブルーからブロンズに昇格すれば、それ以降のフライトにはブロンズ特典を利用可能。
ブロンズからシルバーに昇格すれば、それ以降のフライトはシルバー特典を利用可能。
残りのメンバーシップ年度と翌年のメンバーシップ年度の期間有効となります。
【例】ティアポイント累計年度:2018年3月12日 カードの有効期限:2018年4月30日
2017年3月13日 ファーストフライト、ティアポイント獲得
2017年5月1日 シルバー昇格
2017年5月1日~2018年3月12日までシルバー資格(初年度メンバーシップ年度の残り)
2018年3月13日~2019年3月12日までシルバー資格(翌年メンバーシップ年度)
この期間内に、再度達成できなければカード有効期限(メンバーシップ年度の翌月末)でシルバー資格失効
達成できれば、引き続きシルバー会員。
ティアポイントはいつ失効するのか?
ティアポイント累計年度(月・日)の翌日に失効。
新たな年度がスタートします。
通称「Soft landing」 ゴールド会員がお得な理由
BAECの場合、ワンワールドエメラルドに相当するゴールド会員を目指している方が多いようです。
その理由は、通称「ソフトランディング」と呼ばれるステータスダウンのシステム。
メンバーシップ年度内に必要ティアポイント数が達成できなくても、ゴールドからブルー会員になり無資格状態になるのではなく、1ランクダウンするだけなのです。
このため、シルバーでも構わないという場合は、毎年のチャレンジは必要なくなります。
【例】
初年度:1,500PTs獲得、ゴールド達成
2年目:ゴールド会員期間、TPs1,500かつBA4フライト未達
3年目:シルバー会員に降格 TPs600かつBA4フライトor BA50フライト未達
4年目:ブロンズ会員に降格 ゴールド達成のため、再チャレンジ→獲得次第シルバー→ゴールドへと順に昇格
5年目:ゴールド会員期間
・・・・以降繰り返し。
シルバー会員でも良い場合は、このような流れで毎年のチャレンジは必要ないということになります。
ただし、3年目にシルバーを達成しないと4年目にはブロンズ降格となるため、4年目はエコノミーではラウンジ利用ができなくなります。
4年目の全フライトをビジネス&ファーストでという方であれば構いませんが、安全策としては、3年目のシルバー降格時に再度チャレンジしておくというのが良いのかなと思います。
Tier Point Runs 人気の路線
旅ではなく、サファイアやエメラルド会員資格を取得することが目的である場合、コストパフォーマンスの良いビジネスクラスで一気にTPsを獲得するという方法が人気のようです。
カタール航空ビジネスクラスで行くヨーロッパ
東京ードーハーヨーロッパ往復で140+140+140+140=560TPs
ただし、ドーハからの距離が近い一部のヨーロッパの街はTPsが少なくなるため、ご確認ください。
マレーシア航空ビジネスクラスで行く東南アジア、ヨーロッパ
東京/大阪ークアラルンプール往復:140+140=280
クアラルンプールーバンコク往復:40+40=80
クアラルンプールーロンドン往復:160+160=320
BA便名 ヒースローーヘルシンキータリン ビジネスクラス
「タリンラン」と呼ばれるこのルート。
イギリス在住の会員さんには効率の良いフライトとして人気。
LHR-HEL-TLL往復ビジネスで80+20+20+80=200TPs
ヘルシンキータリン間はビジネスクラスがないため、エコノミーフレキシブルでのカウントとなるようです。
BA便名で発券すれば、BA4フライト達成です。
JALの国内線クラスJ、ファーストクラス
こちらもコスパは良いですね。
羽田ー伊丹(大阪)往復クラスJ(I,J,C,D,X)で40+40=80TPs
羽田ー伊丹(大阪)往復ファースト(F,A)で60+60=120TPs
私の履歴
コスパが良いとして人気のルートをいくつか取り上げましたが、私のフライト履歴は効率がいいとは言えないルート。
ヨーロッパ行きの格安エコノミークラスをひたすら繰り返しています。
私の場合は、ステータス獲得が目的ではなく、年に数回安く快適にヨーロッパへ行くことが目的。
快適にというのは、ラウンジ利用、手荷物優遇、優先チェックインカウンターの利用、座席指定無料という特典を意味します。
ということで、今年も地道に欧州線を積み重ねる予定です。
確認しておきたいサイト
BAのエリートステータスについては、公式サイトを熟読し、それでも不明な点は問い合わせをすれば解決するかと思います。
03-3298-5209
9:00-12:00/13:00-17:00(月ー金)
公式サイト:Executive Clubへのお問い合わせ
また、私自身は以下のサイトで勉強させていただきました。
参考:Your guide to the Executive Club, attaining status and earning Avios | 2017 edition
参考:British Airways Executive Club Tier Point Runs
まとめ
今回の内容は私の経験を交えながらまとめましたが、知識不足の点はあるかと思います。
誤りや制度変更がある場合もございますので、重要な点に関しましては直接航空会社にお問い合わせいただけると幸いです。